サーフィンは色々な楽しみ方、取り組み方がある。新型コロナウィルスが流行して2年、家に居ることが多くなり旅行に行く回数も減ってしまったのではないだろうか。しかし、サーフィンの大きな魅力はサーフボード一本を持ち旅先でいい波に乗ったり、新しい出会いや非日常を体験することが最高に楽しい。
今回は3/17~2週間の予定で宮崎県の最南端の都井岬にサーフトリップに行ってきました。都井岬近くの恋ヶ浦というポイントが好きで通い始めて10年以上の年月が過ぎてしまった。本当に自然が美しく移住する人も増えている。温暖な気候、深い緑の森に囲まれ、海は青々とし砂浜はハワイのように白い砂。
そして何よりも地元の人の優しさに心惹かれ何回も通ってしまう。それが一番の理由である。
今回は時間をあまり気にせずキャンピングカーにボードを積み湘南江ノ島を出発した。
気軽な旅ではない。目的地まで1300キロ。走り続けても16時間。江ノ島からは北海道を周らない限り最長のドライブになる。17日夕方出発。コースは新東名→名神、京都→大阪→神戸をノンストップで走り淡路SAハイウェイオアシスで休憩。ハイウェイオアシスは24時間営業で深夜でも食事がとれるので便利。売店も利用できる。ここまで約8時間、約500キロである。0時に出発。神戸の日本一キレイだと思う夜景を明石海峡大橋から見て鳴門海峡を渡り徳島へ。ここから一気に四国を縦断する。
400キロ一本道の高速。松山道はひたすら続く。単調すぎて逆に睡魔との戦いとなる。
朝の6時、四国の左端、佐田岬三崎港到着。ここまで約13時間のロングドライブ。一人で運転できる距離ではない。きつぅーい><;;
三崎港から大分佐賀関まではフェリーで70分、車の中で仮眠-.-zzzZZ
大分から都井岬、ここからがまだまだ遠い。江ノ島から仙台に行くくらいのドライブになる。高速を南下し時間。やっと宮崎空港付近。飛行機で来ればここから都井岬までは下道で2時間デレデレと海を見ながら楽しいドライブだがさすがに疲労と睡魔で最もキツイドライブになる。
やっと日南、南郷を過ぎると3キロにもなる白い砂浜の松波海岸、幸島が見えてくる。
新緑の山に所々ピンクの桜が咲き、キラキラ光る海を見た瞬間ここまでの疲れなど全部流れ、来て良かったと思わせる。
幸島を過ぎ10キロやっとやっと目的地。恋ヶ浦にたどり着く。海を見れば誰もが感動するロケーションがここにはある。恋ヶ浦のことは後で詳しく書くことにしよう。
あと10キロ山道をドライブすると駒止めの門に着く。この門は楽園の入り口であって、非現実的な風景が待っている。ここから先、民家は一軒もなく都井岬灯台と観光センター、宿泊施設が数件あるだけであとは森と芝生で野生馬の保護区になっている。
広大な面積に人工物がほとんど目に入らない。景色は都会に住んでいる人たちには絶対に見たことのない感動の光景だ。また太平洋が一望でき、天気のいい日には種子島が沖に浮かんでいる。また、夕日の美しさは素晴らしいとしか言葉がない。15分も走ると最終目的地の宿、海洋荘に到着する。江ノ島を出て走行距離1300キロ。所要時間22時間。気ままな車旅といつも考えるが結局早く着いてサーフィンしたくてノンストップの強行ドライブになってしまう。
海洋荘は公園内にあり敷地面積はサッカー場くらいありコンクリートの3階建て、屋上からの景色は地球の丸さが分かるほど絶景。
料理も食べきれない程の海の幸、山の幸が出てくる最高の宿である。
オーナーの川崎さん(通称オジチャン)には10年以上お世話になっている。
毎回、盛大なBBQで歓迎してくれる。
食材もイノシシ、鹿、宮崎牛、新鮮な海の幸と都会ではありえない豪華なBBQである。
スタッフもみんな優しく接してくれて本当にお世話になっています。
海洋荘から15分、宮ノ浦の漁港を過ぎトンネルを抜け坂道を下ると恋ヶ浦は真ん中の岩場地帯から左右にビーチが分かれ漁港側とトンネル側に分かれます。
漁港側はレギュラーの波が良く地形さえ決まれば岩場の前から左のテトラの前までロングライドでき、ローカルサーファーも多く、中上級者向き。トンネル側はピークも多くライトもレフトも乗れ、ビジター、初心者向きである。波も常時コシ位はあるので他で波がなくてもサーフィン可能な日が多い。
恋ヶ浦は本当にパワフルで頭半で楽しめる時もあるし、小さくても遊べるのでクラブ員を連れて来ても満足してもらえるポイントである。
石波海岸は恋ヶ浦からもう15分ほど北上し幸島を目の前に3キロはある白い砂浜のビーチで波が少し大きい所にサーフィン出来る、初心者でも安心のロケーション最高の、ビーチに居るだけでも幸せになれる場所だ。サップにも最高で沖からロングライド出来る。
もし道具さえ持っていればカヤックやウィンドサーフィンも楽しめるビーチで、湘南なら人で混雑してしまうだろう。
しかしこの広いビーチで10人以上遊んでいるのを見たことがない。最高に癒される場所である。また、幸島には野生のサルが生息しており渡し船で上陸し観光するのも楽しそうです。
都井漁港ポイントは普段はブレイクしないが恋ヶ浦が頭オーバーになったり南風が強い時にパーフェクトなレフトの波がヒットする。他のポイントがクローズしても都井漁港の波は頭くらいでグラッシーな波に乗れる。
この地を選ぶ1つの理由がここにある。
クラブ員を連れてのツアーで低気圧や台風のスウェルが入ってクローズアウトしても楽しめるので安心してサーフィンできる。
以前、恋ヶ浦で無理にサーフィンし3時間くらい沖に流されひどい目に合った事もある。サーフトリップでは初めてのポイントがほとんどなので安全第一で無理はしないで欲しい。
また地元サーファーとトラブルのないよう混んでいたら時間をずらしたり、大人数でエントリーしないのが最低限のマナーである。
都会に近いポイントとは違い、混雑を嫌って波を求めてきているポイントなのでみんなでメローな時間を過ごしたい。
サーフィン以外にも釣り、サイクリング、ドライブなどサーフィン目的であってもコンディションに合わせて色々と楽しんで欲しい。
都井岬で野生馬と触れ合ったり、都井岬灯台からの絶景を楽しんだり、漁港には必ず公園があり広い芝生の上でランチするだけでも幸せである。また、都井温泉は最高!!!
施設もキレイで広く、レストランの味は80点◎かなり美味しい。カラオケや買い物も出来るのでサーフィン後に行って体を温めるのには最高幸せである。お湯もアルカリ性でお肌ツルツル(^^)美容にも良さそう。
もう1つの楽しみはやはり食べ物。宮崎には美味な物が多く、地元なので値段もリーズナブル。全部は紹介できないので美味しいと思う食べ物をリストアップしてみました。
宮崎牛、宮崎マンゴー、サツマイモ、デコポン、たんかん、金柑、日向夏、地鶏の炭火焼、鶏刺し、チキン南蛮、うなぎ、カツオ、飛び魚、伊勢えび。
この中でも個人的にオススメは柑橘類。東京で買えば3個で1000円のデコポンが200円。1番のお気に入り、金柑は1/5の値段。車に積んでボリボリ食べてしまう。
料理ではチキン南蛮。地鶏の炭火焼くらいは思い出として食べてみて欲しい。
都井岬に来て2週間はあっという間に過ぎた。今回は雨の日も多く、日中の最高気温が13度しかなく寒い日もあったが波は腰以上で毎日波もあった。水温は20度近くあるのでジャーフルで十分。5ミリのセミドライを着なくていいだけでもありがたかった。
そして混雑のない青い海でサーフィンが出来、自然を感じ毎日メローな時間を過ごし、川崎さんや地元の友人に暖かく接してもらい、クラブ員のみんなとサーフィンしたことは忘れられない思い出になりました。
最終日には飛行機で帰るみんなを見送り、車に荷物を積み込む、ずっとこの場所で生活できれば幸せだろうと毎回思う。都会にないものはすべてあり、豊かな自然に囲まれ人間らしい生活が出来ると思う。しかし都会の便利な生活を捨てきれずまた戻り、またここに来る自分が10年以上続いている。そしてまた川崎さんに別れを告げ、それでもまだ帰らず最後は太平洋を真っ赤に染める夕日が素晴らしく美しい都井岬の小松ヶ丘広場に車を止めて、夕日が沈むまでぼぉ~っと時を過ごしてしまう。
今回、宮崎サーフトリップ参加のクラブ員のみなさんお疲れ様でした。
また来年も恋ヶ浦でサーフィンしましょう。
ありがとうございました。
カイロア店長 松山直弘